制度上、通信制高校にはいつでも転校が可能です。しかし・・・
・「高3から通信制に転校したら卒業が1年延びた」
・「受験に間に合わなかった」
こうした話は珍しくありません。実際には転校のタイミング次第で大きな差が出てしまいます。
この記事では、通信制高校の転校についてよくある失敗例とその原因、そして間に合うタイミングを解説します。
目次
この記事でわかること
- ・ 転校時期による卒業・進学への影響
- ・ 卒業延期できない原因と回避方法
- ・ 後悔しないための行動スケジュール
よくある失敗パターン
(1)卒業延期になる
高3の夏以降に転校したが、通信制高校で1年間で履修できる単位数の上限により、必要単位が揃わず、翌年の卒業になってしまうケース。
(2)受験準備が間に合わない
大学受験勉強の総仕上げの時期である高3の後半。転校による環境の変化で、学習計画が大幅に崩れ、志望校対策が遅れてしまい、勉強が不十分なままに本番へ。
(3)新しい生活や学習方法に適応できない
自宅でのレポート課題やスクーリング中心の自学自習がメインとなる通信制ですが、慣れるまでに時間がかかってしまい、本来の学力が発揮できなかったり、学習のリズムがつかめず、単位に必要な課題を締め切り日までに提出することができずに卒業できないことに。
なぜこうなるのか?失敗の原因は?
具体的な失敗パターンを見てきましたが、大きく分けてこの3つがよくある失敗の原因です。
(2)受験スケジュールと通信制のカリキュラムが合わなかった
(3)転校手続きや新環境への適応に思う以上に時間がかかった
(1)(2)に関しては、転校前にしっかり確認することもできます。転校先の通信制高校にできるだけ具体的に相談し、あらかじめ確認しておくことがとても大切になります。
いつまでに動けば安全か
では、学年別にいつまでに転校や編入を検討し、行動に移すのが良いか、目安をご紹介します。
高1〜高2前半
ほぼ支障のない時期です。卒業・進学計画が立てやすい時期とは言え、在籍高校・転校先の通信制校としっかり情報共有を行いましょう。
高2後半
そろそろ要注意です。高校2年生の学年を終えていないため、高校1年生までの履修単位しか引き継げない場合もあります。また、本格的に受験対策も始まる時期ですので、受験計画の事前確認もしっかり行いましょう。
高3前半
条件付きで可能です。ただし、計画の見直しが必須であるケースが多くなります。単位に問題がない場合には、今までに受けた模試の結果などをも転校先の通信制高校に持参して、受験対策について相談する必要があります。
高3夏以降
卒業延期や進学プラン変更の可能性が高くなります。
後悔しないための行動スケジュール例とは
できるだけ早く情報収集をスタート
まず、通信制高校への転校を検討し始めたら、すぐに情報収集に動きましょう。時期にもよりますが、半年ほどは検討期間があると安心です。
途中で「やはり転校は止める」「一旦休学する」などの変更があるかもしれませんが、情報を集めておいて損はありません。
学校・保護者・本人で早めに三者面談
学校の先生に話したけれど保護者にはまだ話していない、あるいは、保護者と話したけれど学校には話していない…ということも多くあります。実はこれは計画が進まなくなる原因の1つです。「実は単位が足りなかった」とか「実は親の同意が得られていない」となると、当初に予定していた計画通りに転校することができなくなります。
年度末や学期末を目安に
多くの全日制高校の場合、単位の認定は学年ごとに行われるので、転校時期は「年度末」が目安となります。学期末も区切りとしては有効です。
受験から逆算する
特に受験生を視野に入れる頃の転校は、大学出願時期から逆算して学習計画を組む必要があります。模試の結果なども考慮しつつ、どのように勉強を進めていくべきか、計画を立てるとともに、計画通りに進められるように頑張りましょう!
よくある質問(FAQ)
- Q. 高3の冬からでも転校できますか?
- 制度上は可能ですが、ほとんどの場合は卒業が翌年以降に延びます。
- Q. 単位はすべて引き継がれますか?
- 学校ごとの認定基準によっては一部のみの引き継ぎになる場合があります。
- Q. 転校後に受験勉強を両立できますか?
- 可能です。ただし、通信制高校の学習スタイルに慣れる時間を考慮した計画が必要です。
まとめ
転校は制度上いつでもできますが、卒業や進学に間に合わせるには早い判断が重要です。特に高2までに動けば余裕を持って計画できます。今すぐ情報収集を始めましょう。
四谷学院高等学校では、通信制高校に関する個別相談会や説明会を実施しています。
色々な通信制高校がありますから、比較検討して、あなたにぴったりの学校を見つけてほしいと思っています。どうぞお気軽にご参加ください。
今回は、「通信制高校って何?」「興味はあるけどよくわからない」という方のためのオンライン・ガイダンスです。四谷学院高校のことをご紹介するとともに、初めて通信制高校について知る方のための入門的な内容となっています。
参加費は無料。通信制高校を検討されている生徒ご本人、保護者の方が対象です。 学校説明会 特設ページ


だれでも才能を持っています。でもその才能は優れた学習システムと優秀かつ熱心な先生との出会いなしに開花することはできません。「英語が苦手」「数学が苦手」という人は、教え上手な先生に出会ってこなかっただけ。正しいやり方で学びの楽しさを味わうことができれば、「英語が好き」「数学が好き」に変身します。
「だれでも才能を持っている」という理念のもと、あなたに「やればできる」「学ぶことは楽しい」という体験をさせる、これが私たちの使命です。