こんにちは、四谷学院高校の田中です。

新しい環境に向かう時、授業に参加できるかどうか不安に感じる方は少なくありません。実は、四谷学院高校に通う生徒たちの中にも、入学したばかりの頃に強い不安を抱えていた人がたくさんいました。お腹が痛くなってしまったり、受付の前で足が止まってしまったり、緊張で涙が出てしまったり。環境の変化が大きい時には、心が揺れるのは自然なことなのです。けれども、今ではみんな笑顔で登校しています。ここでは、そんな「最初の不安」を乗り越えるための考え方やヒントをお伝えします。

この記事でわかること

  • ・ 多くの生徒が授業前に感じる“最初の不安”について
  • ・ 不安を否定せずに向き合うための考え方
  • ・ 不安と上手に付き合い、一歩を踏み出すヒント

環境が変わると不安になるのは自然なこと

新しい校舎、初めて会う先生やクラスメイト、慣れない時間割。こうした変化は、それだけで心に負荷がかかります。大人でも同じように緊張する場面はたくさんありますから、高校生が不安になるのは当たり前のことです。「不安を感じる自分はだめだ」と思う必要はなく、とても自然な反応です。

四谷学院高校に実際にあった事例

授業初日の朝、お腹が痛くなって動けなかった生徒がいました。受付のスペースにどうしても入れず、入り口で立ちすくんでしまった生徒もいます。緊張が高まり、涙が止まらなくなってしまった生徒もいました。
これらはすべて別々の生徒のエピソードですが、どの生徒も先生やスタッフ、そしてご家族と一緒に少しずつ心の準備を整え、今では安心して授業に参加できています。

入学・転校など生徒たちのスタート地点はそれぞれ異なりますが、「最初」に不安があることは通信制高校に通う生徒にとてもよく見られる共通点です。

不安を否定しないサポートの姿勢


四谷学院高校では、「考えすぎだよ」「もっと頑張らなきゃだめ」といった声かけはしていません。不安を抱えている姿には、その背景に理由があります。まずはその気持ちを否定せずに受け止めることが大切だと考えています。
「そっか、不安なんだね」「その気持ちでここまで来たことがすごいね」と、ありのままの気持ちを尊重したうえで、「じゃあどうしたい？」「どんな形なら一歩進めそう？」と一緒に考えていきます。たとえその日に教室へ入れなかったとしても、「行こうと思った」という気持ちは立派な一歩です。

スクーリングで見える“成長の一歩”

通信制高校には、「スクーリング」という対面での授業が年に何日かあります。普段はオンラインで勉強している生徒でも、この日ばかりはキャンパスに通学してきます。
実際にスクーリングに参加した生徒からは、「最初は不安だったけど行ってよかった」という声がとても多く寄せられています。はじめの緊張は大きかったとしても、やってみたら意外と大丈夫だったという経験は、その後の大きな自信になります。
もちろん、「体調が悪くて行けなかった」という生徒もいます。できなかった日があっても、また次に踏み出そうと思えることが成長につながります。

不安と上手に付き合うためのヒント

不安を無理に消そうとして、かえって意識してしまうことはありませんか？「なんかおなか痛いな」と気にしていたらドンドン痛みが大きくなる気がします。逆に、「ちょっと痛いけど、推しのDVD見たら治るかも」と別のものに夢中になっていたら、気づけば痛みが治まっていた…なんてことも珍しくないですよね。
不安を一度受け入れたうえで、そこにとらわれすぎないことが大切です。

緊張よりも、ちょっとだけ大きな期待

緊張よりも少しだけ大きな「期待」を心の中につくってみると、自然と前へ進みやすくなります。

期待のつくり方にはいろいろな方法があります。

    • 学校の帰りに好きな甘いものを買って帰ろうと決める
女の子2

駅に入っているドーナツ屋さんで３個好きなのを選ぼう！

    • 教室がどんな雰囲気なのかを少し楽しみにしてみる
男の子2

前の方の席に座ってみようかな、窓際がいいな。

    • 家に帰ったら今日の出来事を家族に報告しようと決める
女の子1

今日のテーマは「●●」でお母さんもこういうの好きそう。教えてあげよう。

    • 「これを見たい」「これをやってみたい」という小さな興味を持つ
男の子1

今日のテーマは「●●」だから、あの本の主人公の職業も勉強したかも。

こうした前向きな期待が不安よりも少し大きければ、気持ちは自然と落ち着き、行動しやすくなります。

保護者の方へのメッセージ

お子さまが不安を抱える姿を見ると心配になるものですが、不安は成長の入り口でもあります。焦らせたり、強く励ましすぎたりする必要はありません。
まずは「不安でいいんだよ」と気持ちを受け止め、挑戦しようとした姿勢を丁寧に認めてあげることが、お子さまの安心につながります。

まとめ

授業に参加する前の緊張や不安は、多くの通信制高校生が通ってきた道です。最初の一歩はとても勇気が必要ですが、その一歩を踏み出せたこと自体が大きな成長です。不安を否定せず、期待や希望をゆっくり育てながら、無理のないペースで前へ進んでいきましょう。
新しい環境での経験は、きっとあなたの未来につながっていきます。

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