
模擬国連とは、国連の会議を模擬的に体験する教育活動のことで、高校生や大学生が参加者の中心となっています。各国の大使役を担当し、国際的な課題について議論を重ね、解決策を探っていく活動です。
この記事でわかること
- 模擬国連の基本的な仕組み
- 実際の会議の進め方とよく使われる用語
- 模擬国連で身につく具体的な力
- 高校生が参加する意義
模擬国連とは

国連のシミュレーション活動
模擬国連は、国連の会議を模擬的に体験する教育活動です。参加者は特定の国の大使役を担当し、環境問題、人権問題、紛争解決など、実際に国連で議論されているようなテーマについて話し合います。自分が担当する国の立場や政策を踏まえながら、他の国の大使役の人たちと議論を重ね、国際的な課題に対する解決策を探っていきます。
この活動の大きな特徴は、自分の意見をそのまま述べるのではなく、担当する国の視点に立って考え、発言する点にあります。たとえば、環境保護を重視する国もあれば、経済発展を優先したい国もあります。それぞれの国が抱える事情や価値観を理解しながら、どうすれば多くの国が納得できる解決策を見つけられるかを考えることが求められます。
高校生・大学生が中心の活動
模擬国連は、日本国内でも複数の団体が開催しています。高校生向けの会議も数多く存在し、誰でも参加することができます。会議によっては日本語で議論が行われるものもあれば、英語で行われるものもあります。また、対面形式だけでなく、オンライン形式で開催される会議も増えており、全国どこからでも参加しやすくなっています。
高校生にとって貴重な学びの機会であり、全日制や通信制といった学校の種類に関係なく参加することができます。
模擬国連の会議はどう進む?

基本的な流れ
模擬国連の会議は、いくつかの段階を経て進んでいきます。まず、議題が発表されます。議題とは、その会議で話し合うテーマのことで、たとえば「気候変動対策」「ジェンダー平等」「難民問題」といったものです。
次に、参加者それぞれに担当する国が割り当てられます。
担当国が決まったら、事前リサーチの段階に入ります。自分が担当する国がその議題についてどのような立場をとっているのか、どんな政策を実施しているのかを調べます。インターネットや資料を使って情報を集め、その国の大使として説得力のある発言ができるように準備を進めます。
会議当日は、議場で各国の大使役が意見を述べ合います。議論の中で、同じ考えを持つ国同士が協力したり、異なる意見を持つ国と交渉したりしながら、解決策をまとめていきます。最終的には、決議案を作成し、参加国の賛成を得て採択を目指します。これは国連の実際の会議でも用いられる形式です。
よく使われる用語
模擬国連では、いくつかの専門用語が使われます。ここでは、よく耳にする用語を簡単に説明します。
大使
大使は各国を代表する役割を指します。参加者は担当国の大使として議論に参加します。
議場
議場とは、議論が行われる場所のことです。オンライン開催の場合は、ビデオ会議のルームが議場となります。
動議
動議とは、議事進行に関する提案のことで、「休憩を取りたい」「討論時間を延長したい」といった内容を議長に申し出る際に使われます。
決議案
決議案とは、議論の結果として合意された内容をまとめたものです。この決議案を作成し、多くの国の賛成を得ることが、模擬国連の大きな目標のひとつです。
模擬国連で身につく力

論理的思考力とリサーチ力
担当国の政策や立場を理解するためには、信頼できる情報を集め、整理し、分析する必要があります。どの情報が正確なのか、どの資料が役に立つのかを見極める力は、今後の学びや仕事のあらゆる場面で活かせるでしょう。
また、自分の主張を裏付けるために根拠を示す習慣が身につきます。「なぜそう考えるのか」「どのようなデータがあるのか」を明確にすることで、説得力のある意見を述べられるようになります。これは、大学のレポート作成や社会に出てからのプレゼンテーションなど、多くの場面で求められる力です。
コミュニケーション能力
模擬国連では、自分の考え相手に伝える、相手の意図を把握するコミュニケーション能力が磨かれます。議論の場では、限られた時間の中で要点をわかりやすく話さなければいけませんが、また一方で、他の参加者の意見を注意深く聞く必要もあります。やり取りの中で、相手の言葉を引き出すような雰囲気づくりも大切です。
交渉力
模擬国連では、自分の意見を押し通すだけでなく、異なる立場の国と協力して合意を形成することが目標となります。相手の意見を尊重しながら、共通点を見つけ、お互いが納得できる解決策を探っていきます。チームでのプロジェクトなど、人と協力して何かを成し遂げる場面では、こうした交渉力が欠かせません。
国際的な視野と多様な価値観の理解
模擬国連に参加すると、各国の文化や価値観、政策の違いを深く知ることができます。世界には200近い国があり、それぞれが異なる歴史、文化、経済状況を持っています。ある国にとって最善の選択肢が、別の国にとっては受け入れがたいこともあります。そうした違いを理解し、尊重する姿勢が、模擬国連を通じて自然と育まれます。
高校生が模擬国連に参加する意義

進路や将来に役立つスキルを磨ける
模擬国連で身につけた力は、将来のキャリアにもつながります。国際機関や外交に関わる仕事はもちろん、企業や NPO、教育、メディアなど、さまざまな分野で国際的な視野やコミュニケーション能力が求められています。高校生のうちから、そうした力を実践的に磨く経験ができることは、将来の可能性を大きく広げてくれます。
視野を広がる経験
多角的な視点で物事を捉える力は、グローバル化が進む現代社会で特に重要です。自分とは異なる意見や立場を理解し、柔軟に考える力は、将来どのような進路を選ぶにしても、大きな財産となるでしょう。
自分に自信が持てる
模擬国連に参加する最も大きな意義のひとつは、新しいことに挑戦する経験そのものにあります。初めてのことに一歩を踏み出すには勇気が必要ですが、その挑戦が自分を成長させてくれます。
模擬国連には、同じ目標に向かって取り組む仲間との出会いもあります。さまざまな学校から集まった多様なバックグラウンドを持つ高校生と議論し協力した経験は、大きな誇りとなります。
模擬国連に参加するには

多くの会議では、初心者向けの説明資料や事前研修が用意されていますから、安心して参加することができます。
情報収集の方法
模擬国連を主催している団体のウェブサイトや SNS アカウントをチェックします。開催予定の会議や参加方法についての情報が得られます。
初めての参加でも安心できる選び方
初めて模擬国連に参加する場合、どの会議を選べばよいか迷うかもしれません。そんなときは、以下のポイントを参考にしてみてください。
使われる言葉
語学力に不安がある人は、日本語議場がある会議を選ぶと参加しやすくなります。模擬国連というと英語で行われるイメージがあるかもしれませんが、日本語で議論できる会議も数多く開催されています。大切なのは言葉の流暢さではなく、自分の考えをしっかりと持ち、相手の意見を聞き、建設的な議論を進める姿勢です。
開催方式
オンライン開催の会議は、自宅など落ち着いた環境から参加できるため、移動の負担がなく、初めての人でも安心して挑戦できます。
通信制高校の生徒も参加できる
模擬国連への参加は、全日制高校や通信制高校といった学校の種類に関係なく、すべての高校生に門戸が開かれています。通信制高校の生徒だからといって、参加をためらう必要はまったくありません。
まとめ

模擬国連は、国連の会議を模擬的に体験しながら、論理的思考力、コミュニケーション能力、国際的な視野など、さまざまな力を身につけることができる貴重な学びの場です。高校生にとって、進路選択や将来のキャリアにつながる経験であるだけでなく、新しいことに挑戦し、自分に自信を持つきっかけにもなるでしょう。
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