通信制高校で、本当に大学に進めるのだろうか。
お子さんの進路を考えるとき、そんな思いが頭をよぎることはありませんか。全日制高校とは異なる環境に不安を感じてしまう気持ちはとてもよくわかります。でも安心してください。
通信制高校から大学進学を果たした生徒は増えています。なかには難関大学や医学部に進学している生徒たちもいます。そして、そのうしろには必ず、一緒に考え続けた保護者の存在がありました。

この記事では、通信制高校から大学進学を目指すうえで、保護者の方に知っておいていただきたいことを、できるだけ丁寧にお伝えしていきます。

この記事でわかること

  • 通信制高校の学習環境と受験サポートの実態
  • 全日制高校にこだわらなくてもよい理由
  • 大学進学を目指すための学校選びのポイント
  • 家庭でできる具体的なサポートの方法

受験に向けて知っておきたい「通信制高校の学習環境」

インターネットがより身近になったことや、生徒一人ひとりの個性を重視する教育が広まったことなど、様々な時代の変化によって、通信制高校の学習環境はこの10年ほどで大きく進化しています。

通信制の柔軟さが受験の強みになる

通信制高校の最大の特徴は、学習スケジュールを自分でコントロールできることです。
全日制高校では、集団授業が行われ、授業のペースに生徒が合わせることが求められますが、通信制では自分に合わせて学習スケジュールを変えるという選択ができます。苦手なものはじっくり時間をかけて取り組み、得意なものはさらに深掘りするなど、効率的に学習を進められます。
受験勉強においては、この柔軟さが大きな武器になります。

進学サポートが充実している学校が増えている

近年、通信制高校の中には、大学進学をサポートする体制を整えた学校が増えています。大学進学のための専門コースやクラスを設けていたり、予備校と連携したカリキュラムを組んでいたり、進学サポートが充実している通信制高校も珍しくありません。
実際、難関大学や医学部への進学実績を持つ通信制高校も存在しており、「通信制高校だから大学進学は難しい」というイメージは、実態とは少しずれてきています。

受験に強いサポート校との併用という選択肢も

通信制高校は、外部のサポート校と組み合わせて通うことができます。本来、サポート校は「高校卒業するための学習をサポートする」という目的がありましたが、最近では、予備校と連携して受験指導を行うことをウリにしたサポート校も出てきました。
詳しくは後の学校選びの章でも触れます

通信制高校在籍生向けの予備校もある

予備校や塾の高校生向けのコースは、学校が終わる放課後、夕方から夜にかけて授業が行われます。ですので、通信制高校に在籍している生徒でも全日制の高校生に合わせて夕方以降の授業になってしまうのです。また、昼間は浪人生対象のコースがメインなので、通信制高校生は入学することもできません。

注目★四谷学院では、数少ない通信制高校向けのコースを設置しています!多くの通信制高校在籍生が、志望校合格を目指して学んでいます

大学進学を目指すなら学校選びが重要

通信制高校は全国に多数あり、学校によって学習環境やサポート体制に大きな差があります。また、すべての通信制高校において大学受験対策ができるとも限りません。
通信制高校から大学進学を目指すのであれば、学校選びが結果を大きく左右すると言っても過言ではありません。

確認しておきたい4つのポイント

あなたに最適な通信制高校を選ぶために、4つのポイントご紹介します。

ポイント(1)進学実績を公開しているか

大学進学に力を入れている学校は、進学実績をホームページや資料に掲載しています。どのような大学・専門学校への進学実績があるかを確認しておきましょう。その際、「推薦入試(指定校推薦や総合型選抜)」と「学力試験(一般選抜)」のどちらによる合格が多いかも確認しておくことが大切です。合格数の「数字」だけが強調されていても、ほとんどが指定校推薦によるものであったり、聞き慣れない大学への進学が大半だったりするケースもあります。お子さんが目指す進路に近い実績があるかどうかを、具体的に見ていきましょう。

ポイント(2)受験対策のカリキュラムがあるか

大学受験対策の内容も詳しく確認しておきましょう。
例えば、理系大学・学部の入試科目が高校の履修科目の含まれていない場合もありますので、理系志望の方はあらかじめ確認しておきましょう。

一言で大学進学と言っても一般選抜・総合型選抜(旧AO入試)・学校推薦型選抜など、受験方式は複数あります。どの入試方式の対策ができるのかを事前にチェックしておきましょう。
例えば総合型選抜であれば、志望理由書の作成のフォローや面接試験の模擬練習などの対策まで行っていると安心です。

ポイント(3)最新の入試情報の共有や進路指導はどうか

受験対策のためには最新の情報を集める必要があります。また、最近の大学入試は複雑化しており、情報戦略も欠かすことができません。担任や進路担当者が個別に相談に乗ってくれるか、また面談の頻度や入試情報の共有方法なども確認しておきましょう。

ポイント(4)サポート校・予備校との連携があるか

高校を卒業するための授業だけでなく、大学受験対策を行う通信制高校の場合、外部の受験指導機関と連携しているケースもあります。
また、予備校や塾と学習サポート面で連携している場合、基本的な指導は週1回程度など最小限であったり、追加の受験指導には別途費用がかかったりする場合があります。連携サポートの内容と費用の詳細を説明会や個別相談で確認しておくと安心です。

注目★「●●高等学院」という学校名であっても、必ずしも通信制高校とは限りません。「サポート校」として運営されている場合は、別途、通信制高校にも在籍する必要があります。そうすると、学費や手続きが2か所必要になります。入学前に「サポート校なのか、通信制高校本体なのか」をしっかり確認しておきましょう。

保護者が家庭でできるサポート

学校選びと同じくらい大切なのが、家庭での関わり方です。日々の小さな関わりが、子どもの意欲を支える土台になります。

子どもの可能性を信じる

「将来どんなことをしたいのか」「どんな大学に行きたいのか」——こんな質問に答えられなくても、それは珍しいことではありません。大切なのは、今すぐ答えを出すことではなく、考える時間を持つことです。
「将来の目標がない、夢がない」と心配される保護者の方も多いのですが、それは「これから何でもできる!何にでもなれる!」ということ。今、限界を決めてしまうことはありません。高校3年間で様々な経験を積み、お子さんの可能性を広げられるように見守っていく姿勢が大切です。

学習環境を整える

通信制高校は自由度が高い分、家庭での学習時間が重要になります。毎日決まった時間に勉強できるよう、生活リズムを整えることが、受験勉強の質にも直結します。朝起きる時間、食事の時間、入浴の時間など、ご家庭全体で規則正しい毎日を過ごしていただければと思います。

費用面の準備と支援制度を確認する

通信制高校にも「高等学校等就学支援金制度」は適用されます。家庭の収入状況によっては、授業料の一部または全額が支援される場合があります。また、学校独自の奨学金制度や分割払いの対応をしているところもあるため、入学前に確認しておくと安心です。
大学進学に向けては通信制高校だけでなく、サポート校や塾・予備校、模試の費用、交通費などが必要です。これらを視野に入れて、早めに学費について考えておくことをおすすめします。

説明会・学校見学に一緒に行く

通信制高校への理解を深めるために、学校の雰囲気を実際に感じることはとても大切です。パンフレットやホームページだけでは伝わらない空気感や、スタッフの対応は、足を運んでみて初めてわかることがあります。子どもと一緒に参加することで、同じ情報を共有でき、帰り道に「ここどう思った?」と自然に話せる機会にもなります。親子で同じ景色を見ることが、信頼関係を深めるきっかけにもなるでしょう。
お子さんが乗り気でない場合には、先に保護者の方だけ参加して様子を見てくるというのも有効です。お子さんと一緒に2回目に参加すれば余裕を持って情報を得ることもできるでしょう。

まとめ


通信制高校から大学進学を目指すことは、今では特別なことではありません。学習環境を自分でデザインできる通信制だからこそ、子どもの個性や目標に合った形で受験に向き合える可能性があります。

大切なのは、「通信制か全日制か」という選択よりも、「この子にとってどんな環境が合っているか」を一緒に考え続けることです。

学校選びも、受験勉強も、一朝一夕にはいきません。それでも、保護者がそばで「一緒に考えてくれている」と感じるだけで、子どもの踏み出す力は変わってきます。焦らず、じっくりと。お子さんの進路を、ぜひ一緒に探してみてください。


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