通信制高校から大学進学を目指す生徒が増えています。
個別指導がある通信制高校やサポート校なら、大学受験に向けて自分のペースで着実に力をつけられそう——そう感じている方も多いのではないでしょうか。確かに個別指導にはメリットがたくさんありますが、大学受験を目標にしたとき個別指導だけでは思わぬ落とし穴にはまってしまうこともあるんです。

この記事では、個別指導のメリット・デメリットを整理しながら、大学合格を見据えた通信制高校の選び方をお伝えします。

この記事でわかること

  • 通信制高校の個別指導が大学受験に向いている点・注意が必要な点
  • 個別指導だけの環境で起きやすい困りごと
  • 映像・集団授業のみの場合に生じやすい課題
  • 大学進学を目指すなら学校選びで確認しておきたいこと

通信制高校で「個別指導」が選ばれる理由

通信制高校の学び方はさまざまですが、中でも個別指導を取り入れている学校は、生徒一人ひとりに寄り添った学習環境として注目されています。通信制高校に通う生徒の学習状況や生活スタイルは多様で、一人ひとりが異なるペースや課題を抱えているからこそ、細やかな指導が実現できる個別指導は魅力的です。

自分のペースで進められる安心感

個別指導の大きな特徴は、学習のペースや内容を自分に合わせてアレンジできることです。得意な科目は先へ進み、苦手なところはじっくり時間をかける——そんな柔軟な学び方は、個別指導ならではのメリットです。

大学受験を目指す場合も、志望校や得意不得意によって必要な学習量や学習範囲は異なります。一律のカリキュラムの授業をそのまま受けるだけでなく、今の自分の状況に応じて変更できることは、受験勉強においても大きなメリットであり、安心感にもつながります。

質問しやすさが学習の土台を築く

集団授業では、「こんなことを聞いていいのかな」「みんなの前で質問するのは恥ずかしい」と感じて、疑問をそのまま放置してしまう生徒も少なくありません。しかし、個別指導では先生との距離が近く、気になったことをその場で確認しやすい雰囲気があり、個別指導なら質問できるというケースも多いでしょう。わからないことをわからないままにしないで済む環境は、学習の土台を着実に固めるうえで大切な要素です。
特に受験勉強では、小さな理解の穴が後々の理解に悪影響を及ぼすこともあるため、質問して疑問を残さないということは重要なポイントになります。

大学受験を目指すなら個別指導だけでは困ることも

個別指導には多くの良い面がある一方で、大学受験という目標を持ったとき、個別指導だけでは対応しきれない場面が出てくることもあります。これは個別指導の問題というよりも、大学受験対策の特徴との兼ね合いということになるでしょう。

「何をやりたい?」と聞かれても答えられない

個別指導では、授業を始めるときに「何をやりますか?」「どこを勉強したいですか?」と先生から生徒に確認するスタイルが一般的です。高校の定期試験対策などであれば、出題範囲が決まっているので、「ここがやりたいです」と答えやすいのですが、大学受験となると、入試における科目ごとの配点、志望校の出題傾向、あるいは今の自分の理解度など、複数の要素が絡み合ってきます。そのため、「今、自分が何を優先すべきか」ということを正確に把握するのは難しく、「何をやりたいか」と聞かれてもうまく答えられないまま困ってしまう生徒が多いのです。

受験戦略を立てることの難しさ

受験勉強においては「何をどの順番でやるか」という学習の優先順位が、合否に直結することもあります。たとえば、英語が苦手だからといって英語だけに集中しすぎると、他の科目が手薄になってしまいますし、あるいは得意科目を伸ばすことに時間をかけすぎて、配点の高い別の科目の対策が後回しになれば、対策としては効率が悪くなります。

大学受験の勉強は試験日から逆算してスケジュールを組んだり、志望の大学や学部に合わせて科目ごとに学習量・学習分野を配分したりといった戦略を立てることが必要ですが、このような受験の全体像を把握して「戦略を立てる」という部分が、個別指導では抜け落ちやすいポイントです。

先生の役割と受験指導の範囲

個別指導では、英語・数学・国語など科目別の先生がそれぞれ担当するのが一般的です。担当科目の内容はしっかり教えてもらえても、「志望校の受験において、その科目のその分野をどう位置づけるか」という受験全体の視点まで持つ先生は、必ずしも多くありません。受験科目全体を見渡してバランスをとることは、科目別の個別指導の構造上、難しい面があります。

特に大学生の先生の場合には、受験指導経験が少ないため、自身の受験経験からの受験指導しかできず、全体設計まではカバーしきれないケースもあります。年齢が近く、親しみやすいというメリットのある大学生講師ですが、受験戦略の面ではやや不安と言えます。

映像・集団授業だけの場合も、別の課題がある

ここまで個別指導の注意点、課題をお伝えしましたが、映像授業や集団授業だけの環境にも、異なる課題があります。

質問したくてもできない環境

映像授業は、質の高い講義をいつでも繰り返し見られる点で優れています。ただし、疑問が生じたときに質問しにくいというデメリットもあります。メールやチャットなどを使うので、疑問を言葉にしにくく、面倒になってしまいがちです。
対面の集団授業でも、教室では質問を躊躇してしまい、わからないまま次の内容へ進んでしまうことがあります。授業後に質問しようとしても、先生がなかなか捕まらないという場面も珍しくありません。
いずれの場合も「後で…」と思ったまま、質問は放置されることが多くなります。

「わからないところがわからない」という状態

映像授業や集団授業の場合、授業を「受ける」スタイルとなります。先生から説明をしてもらう中で、「なんとなくわかったつもり」で満足してしまうことも多く、「これってこういうこと?」という整理はなかなか難しいものです。あとから問題に取り組んだが解けなかった、ということも出てきます。
実は上手な授業であればあるほど「分かった!」という気持ちが大きくなるので、「分かったつもり」と「実際に問題が解ける」の区分が難しくなります。

個別と集団授業の両方がある学校が安心な理由

個別指導にも集団・映像授業にも、それぞれメリットがあればデメリットもあります。大学進学を目指す場合、どちらか一方だけに頼るのではなく、両方を組み合わせられる環境がより安心できる理由はここにあります。

それぞれの弱点を補い合える環境

集団授業では、体系的なカリキュラムに沿って受験勉強の全体像を把握しやすく、計画的かつ網羅的に学習を進められます。一方、個別指導では、理解が不十分な部分を掘り下げたり、弱点に集中して取り組んだりすることができます。説明を受けたらすぐに問題を解けるので「分かったつもり」も防ぐことができます。
この2つの学び方を組み合わせることで、「全体を見渡しながら、細部もケアできる」という環境が生まれます。

個別のみ・集団のみ・両方ありの比較

学習スタイルメリット注意点
個別指導のみ自分のペースで進められる/質問しやすい学習の方向性・優先順位を自分で決める必要がある
集団・映像授業のみ体系的なカリキュラムで全体像をつかみやすい質問しにくい/個別のフォローが受けにくい
個別+集団の両方ありお互いの弱点を補い合える/受験の道筋を一緒に設計できるスケジュール調整が必要な場合もある

学校選びで確認しておきたいこと

通信制高校を選ぶ際、「個別指導があるからよい」というわけではありません。個別指導のデメリットを解消できるようなサポートや仕組みがそろっているか、そこまで確認しておくことが大学受験を目指す人には必要です。
以下のポイントを参考に、学校見学や個別相談に参加してみて具体的に話を聞いてみるとよいでしょう。

大学受験サポートの内容・範囲を具体的に聞く

高校の授業内容の補習を中心に個別指導を行う学校と、大学受験を見据えた対策まで個別指導で対応している学校があります。つまり、先生の指導レベルに差があるということです。志望校のレベルや受験科目に対して、どこまで対応してもらえるのかを事前に確認しておくと安心です。
大学生ではなくプロの先生に指導してもらえますか?」「志望校に合わせた対策をしてもらえますか?」など、率直に聞いてみることをおすすめします。

個別指導と集団授業の組み合わせ方を確認する

個別指導と集団授業の両方がある学校でも、組み合わせ方は学校によって異なります。集団授業がメインで一部のみ個別指導を行う場合や、個別指導には別途申し込み・学費が必要な場合など、どのように「個別指導」が位置づけられているかを確認しておきましょう。
個別指導は別途、申し込みや料金が必要ですか?」「個別指導の頻度はどのくらい?」といった質問が、実態を把握するうえで参考になります。

大学合格までの道筋を一緒に考えてくれるか

勉強の内容は先生に教えてもらえます。では、文理選択の相談、模試の結果の見方やその後の対策、志望校・出願校の決め方など、勉強以外の進路の悩みは誰に相談すればいいのでしょうか。こうした不安を一緒に整理してもらえる環境が整っているかどうかも、あわせて確認しておきましょう。
進路指導はどのように行ってもらえますか?」「定期的な面談や指導はありますか?」「どんな先生が進路指導してくれますか?」など、受験指導と一言でまとめず、具体的な指導内容を確認してみてください。

四谷学院高校は集団授業と個別指導のダブル教育、そして受験コンサルタントによるサポートも

四谷学院高校の進学コースでは、集団授業と個別指導を組み合わせた「ダブル教育」で、大学受験までの学習環境を整えています。
集団授業では「科目別能力別授業」で受験勉強の全体像をつかみ、個別指導では「55段階個別指導」で一人ひとりの理解度や弱点に合わせてフォローします。どちらか一方ではなく、両方を組み合わせることで、学習の抜け漏れが起きにくい環境をつくっています。

さらに、勉強の内容だけでなく、大学受験そのものをサポートする「受験コンサルタント」の存在も特徴のひとつです。志望校の選び方や受験スケジュールの組み立てなど、勉強以外の進路に関わる悩みも、専門のスタッフと一緒に整理していくことができます。「何をすればいいかわからない」という状態から抜け出し、効率よく迷いなく勉強できる環境が整っています。大学進学を目指す生徒にとって心強いポイントといえるでしょう。

四谷学院進学コース

まとめ:通信制高校の個別指導、メリットだけじゃない?知っておきたい落とし穴と選び方

個別指導は通信制高校の大きな強みのひとつです。ただ、大学進学を目指すなら、個別指導の良さを活かしながらも、受験の方向性を一緒に考えてもらえる環境かどうかが重要になります。「個別だけ」「集団だけ」ではなく、両方のサポートが整っている学校であれば、一人で悩まず前に進みやすくなるでしょう。自分の目標に合ったサポートが受けられるかどうか、ぜひ学校に直接確認してみてください。


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