通信制高校の進学したいけれど、親に反対されたとか、保護者にはどうも話しにくい、という方もいらっしゃるかと思います。
高校進学を考える際、保護者としては子どもの選択が最善であるかどうか心配するのは、とても自然なことです。特に、通信制高校はまだ多くの人にとって馴染みが薄く、「本当に大丈夫なのだろうか?」と感じることも多いでしょう。通信制高校に進学することには、進学先としての新たな可能性や、子どもにとっての新しい学びの場を提供する一方で、保護者が抱く不安や疑問も少なくありません。

この記事では、保護者が通信制高校に反対する理由を深掘りするとともに、通信制高校への理解を深めるための解説をしていきます。

🔸この記事でわかること
・保護者が通信制高校に反対する理由
・反対の気持ちを解消するための方法
・通信制高校への理解を深めるための情報

保護者が通信制高校に反対する“3つの理由”

【理由①】進学・就職への影響に対する不安

通信制高校は、その特殊なシステムや、一般的なイメージから、進学や就職に対して不利になるのではないかと心配する保護者も少なくありません。
「通信制高校を卒業しても、大学に進学できるのか?」
「就職先は見つかるのか?」
こうした疑問は、進学先を選ぶ際に欠かせない要素であり、卒業後のキャリアへの影響が心配になるのも無理はないと言えるでしょう。

【理由②】経済的な負担

通信制高校は私立高校が圧倒的に多く、公立高校に比べて学費が高くなることもあります。また、通学のための移動費、スクーリングの費用なども気になる点です。
全日制と比べて情報が少ないことやその費用が子どもの学びに見合うのか?といったことが不安の原因になることがあります。

【理由③】学校生活や社会性への懸念

通信制高校は通学日数が少なく、自分のペースで学べる環境を提供します。そうした環境から、社会性を育む機会が少なく孤立してしまうのではないかと心配する保護者も多くいます。
「友だちができるのか?」「人間関係がうまく築けるのか?」このような心配は、子どもが初めての環境に飛び込むときには当然感じるものです。

通信制高校の実態を理解するために

ここまで見てきたような保護者の不安を解消するためには、通信制高校の実態をしっかりと把握することが重要です。情報がないことでの不安や誤解から、不要な心配が生じているケースも少なくないためです。もし誤解であればそれを解いていき、また、通信制高校について気になる部分の正しい情報を知ることで、不安が軽減されることが多いでしょう。

通信制高校の「よくある誤解」

【誤解①】大学はあきらめなければいけない

通信制高校でも進学は可能です。
近年では、通信制高校にも進学サポートが充実している学校が増えています。例えば、進学に特化したコースやカリキュラムを設置し、希望の大学や専門学校に進学できるサポートが整っています。
進学実績が高い通信制高校も存在しており、医学部や難関大学への進学実績を持っている通信制高校もあります。「通信制高校だから」といって大学進学に不利になるわけではありません。

【誤解②】通信制高校は学費が高い

学費についての懸念もよくありますが、通信制高校の学費は学校ごとに異なります。非常に安価な高校もあれば、カリキュラムが充実している分、学費を高く設定している学校もあります。なお、奨学金や支援金が用意されている学校もあるため、金銭面での不安を事前にクリアすることが可能です。
なお、2020年春に「高等学校等就学支援金制度」が変更されたことで、私立高校の授業が実質無償になりました。就学支援金制度は通信制校にも適用されます。
学費について詳しくは以下の記事で解説しています。

【誤解③】社会性が身につかない

意外に感じるかもしれませんが、通信制高校において、社会性は大切にされています。スクーリングや課外活動、部活動などを通じて、他の生徒や先生と交流する機会があり、また、学校によっては、外部との交流の機会もあります。地域のボランティア活動やイベントに参加する機会が設けられていることもあります。
コミュニケーションの自信のない生徒が比較的多いようですが、むしろそうしたことから、相手のことを思いやってやり取りできることから、「心地よい距離感がある」「教室では安心して過ごせる」と話す生徒も多くいます。
なお、アルバイトやスポーツ、芸能など、学校外で活躍する生徒も多いため、実際には多くの生徒さんが活発に交流しています。

不安を解消するためにできること

通信制高校に不安がある場合、少しでも解消するために行動することがとても大切になります。「心配だから」「わからないから」と言って、一方的に通信制高校への進学を反対しては、子どもも素直にそれに従うことは難しいでしょう。
「ここが不安」というポイントがあれば、実際にはどうなのか?誤解なのか?確かめておくことが重要です。

【できること①】学校見学や説明会に参加する

実際に通信制高校に足を運び、学校の雰囲気やカリキュラムについて直接確認しましょう。パンフレットやホームページだけでは見えていないこともあります。
そして、高校の担当者と直接話すことでより具体的な情報を得られますので、しっかり検討することができるでしょう。
🚩確認したいポイント
ウワサや他人の話ではなく、自分の目で確かめる。学校の雰囲気を実際に感じる。

【できること②】子どもの意見を尊重し、一緒に考える

「意見を聞く」ことはとても大切です。すべて子どもの思い通りにする… というのではなく、まずは話を聞こうという姿勢を示すことで、初めて対話することができます。親の意見に子どもが納得する、子どもに意見に親が納得する、こうしたやり取りを積み重ねていく中で、志望校を決めることで「ベストの選択」ができるでしょう。

🚩確認したいポイント
「なぜ通信制高校を選びたいのか?」「こういう不安があるがどうやって解消できるか?」「全日制高校と比べてどうなのか?」「高校生活において一番に優先したいことは何か?」

【できること③】 実際に通信制高校に通っている人の話を聞く

卒業生や在校生、または通信制高校の卒業生と話す機会を作ると、実際の体験談を聞けるため、不安が解消されることがあります。体験談やインタビューなども公開されていますので、自分に似たケースを探してみるとよいでしょう。
学校が実施しているオープンキャンパスや体験入学に参加して、直接話を聞くことも効果的です。
🚩確認したいポイント
自分に似たケースの人を探してみる。なりたい自分でもOK!

まとめ:情報を得て、不安を解消しよう

通信制高校に対する理解を深めることで、保護者の不安を軽減することができます。
学校見学や説明会で実際の状況を確認したり、子どもの意見を尊重して一緒に考えたりすることが大切です。
不安を解消して、子どもの進学先としてより前向きな選択ができるように心より祈っています。

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四谷学院ブログ編集部

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