
通信制高校を検討されている生徒の保護者の方へ
通信制高校の説明会に参加して、「ここなら子どもに合いそう」「こんな環境で過ごせたら、きっと前向きになれるはず」と感じたのに、肝心の本人にその良さが伝わらない。「一緒に見学に行こう」と誘っても、「別にいい」「行きたくない」と断られてしまう。説明しようとしても上手く言葉にできず、子どもには響かない。
そんな状況に焦りや戸惑いを感じていませんか。
時間だけが過ぎていき、手続きの期限が迫ってくる不安もあるかもしれません。でも大丈夫です。保護者の方が完璧に説明できなくても、子どもの心を動かす方法はあります。
目次
この記事でわかること
- 保護者の説明が子どもに響きにくい理由
- 保護者が完璧に説明する必要がない理由
- 子どもの気持ちに寄り添った誘い方のコツ
- 一歩を踏み出すことの価値
保護者が「良い」と思っても、なぜ子どもに伝わらないのか

保護者と生徒では視点が違う
保護者が学校説明会で魅力を感じるポイントと、生徒が知りたいポイントは、実は大きく異なります。
保護者の方は、学校のサポート体制や卒業率、進路実績、柔軟な学習システムといった「安心できる要素」に目が向きやすいものです。説明を聞きながら「ここなら子どもをしっかり見てくれそう」「無理なく卒業できそう」と感じるのは、親として当然のことです。
一方で、生徒本人が気になるのは「自分がそこで過ごすイメージ」です。どんな友達ができるのか、どんな先生がいるのか、毎日どんな風に過ごすのか、勉強の進め方など、そういった具体的な日常の姿が見えないと、どんなに良い学校でも実感が湧きません。保護者がどれだけ熱心に「サポートが手厚いよ」「安心できる環境だよ」と伝えても、子どもにとっては抽象的すぎて、まったくイメージが湧かないのです。
■保護者と生徒の視点の違い
| 保護者の視点 「安心できる要素」 | 生徒の視点 「自分がそこで過ごすイメージ」 |
| 学校のサポート体制 | どんな友達・先生がいるか |
| 卒業率 | 毎日の過ごし方 |
| 進学実績 | 勉強の進め方 |
今の心理状態が影響している

子どもの心理状態はとても繊細です。今の学校でうまくいっていない場合、自分に自信を持てず、「何をやってもうまくいかない」「どうせ自分には無理」という思い込みが強くなっていることも少なくありません。そんな状態では、新しい環境に踏み出すこと自体が怖く感じられます。
「何もしたくない」という脱力感や、諦めにも似た気持ちが見え隠れするとき、それは決して怠けているわけではありません。心が疲れ、エネルギーを使い果たしている状態ですから、そんなときに親から「こんなに良い学校があるのに」「せっかく見つけたんだから」と言われても、心は動きません。プレッシャーに感じてしまい、かえって心を閉ざしてしまうこともあります。
思春期特有の心理
中高生は思春期の真っただ中にあります。思春期特有の心理として、親の言葉に対する抵抗感は珍しいことではありません。どんなに良い提案でも、親から言われると素直に受け入れにくい、という気持ちになります。これは成長の過程で自然なことですが、保護者にとってはもどかしく感じられるかもしれません。
「上手に説明しなきゃ」というプレッシャーを手放しましょう

学校のシステムを完璧に理解する必要はありません
「子どもに納得してもらうために、学校のことを完璧に説明しなければいけない」そう思っていらっしゃる保護者の方は多いのですが、実はその気持ちは手放してしまって大丈夫です。
通信制高校のシステムは、全日制とは異なる仕組みが多く、保護者自身が完全に理解するには時間がかかります。単位の取り方、スクーリングの頻度、レポートの提出方法、進学サポートの内容など、細かい部分まで把握するのは簡単ではありません。
もし子どもから「それってどういうこと?」「単位ってどうやって取るの?」と突っ込まれたときに、曖昧な返答しかできなかったら、かえって不信感を与えてしまうでしょう。「親もよくわかってないくせに、自分に勧めてくるんだ」と思われてしまっては、逆効果です。
説明は学校の先生の仕事です

ここで大切なのは、「学校のことを一番よくわかっている人に説明してもらう」という発想です。通信制高校の先生方は毎日多くの生徒と関わり、通信制システムを熟知しているプロフェッショナルです。生徒の疑問や不安に答えることに慣れていますし、わかりやすく伝える力も持っています。
保護者の方の役割は、学校の良さをすべて説明することではありません。保護者の役割はただ1つ、「きっかけを作ること」です。子どもが一歩を踏み出せるように、背中をそっと押してあげること。それが何より大切な役割です。
まずは体験談を一緒に読んでみませんか

なぜ体験談が効果的なのか
では、どうやって子どもの心を動かすきっかけを作ればいいのでしょうか。そこで効果的なのが通信制高校の生徒による「体験談」を読むことです。
同世代の生徒が実際に通信制高校で過ごした体験談には、保護者の言葉にはない説得力があります。「自分と同じような悩みを抱えていた人が、どう変わったのか」「何を感じて、どんな風に過ごしているのか」といったリアルな声は子どもの心に響くでしょう。
保護者の言葉は、どうしても「親の意見」あるいは「世間の意見」として受け取られがちですが、先輩の体験談は「子の意見」「同世代の意見」です。「この人、自分と似てるかも」「こんな風に思うようになったのはなぜだろう」と、興味を持つきっかけになります。

実際の体験談の例
ここでは、通信制高校に通った生徒たちの体験談をいくつか紹介します。保護者の方が読んでみて、お子さんに合いそうだと感じたものを、ぜひ共有してみてください。

体験記① みんなが「挫折経験」を共有しているから頑張れる・楽しい
通信制高校に入学して驚いたことがあると言います。それは、「勉強が苦手」とか「挫折経験がある」ということがみんなの共通認識だったことです。
全日制の高校では、周りと比べて「自分だけができない」と感じることが多かったそうです。でも、通信制高校では、みんなが何らかの理由で一度立ち止まった経験を持っています。だからこそ、お互いの気持ちがわかり、励まし合える雰囲気があると言います。
「できないことを隠さなくていい」「自分のペースでいい」という安心感が、前向きに頑張る力になり、同じような経験を持つ仲間と一緒だからこそ、楽しく過ごせるようになったと語っています。
体験記② 基礎から学び直して自信を取り戻した
「自分に自信を持てなかったけど、勉強はしたいと思っていた」という生徒さんがいましたが、勉強不安があり授業についていけるか心配だったそうです。
通信制高校では、わからないところに戻って、自分のペースで学べるシステムがあるため、少しずつ理解が深まっていったと言います。この「わかる」の実感が積み重なることで、自信が育っていきました。勉強に取り組む中で「自分にもできるんだ」と思えるようになり、それが大きな自信につながったそうです。学び直しを通じて、自分を信じる力を取り戻した体験談です。
体験記③ 進学校から転校して後悔していない
通信制高校には、進学校や中高一貫校から転校してくる生徒もいます。周りからは「せっかく合格したのにもったいない」と言われることもあったそうですが、本人は全く後悔していないと語っています。
実は入学した学校が自分に合わず、毎日がつらかったそうです。通信制高校に転校したことで、自分らしく過ごせる環境を手に入れ、心が軽くなったと言います。「偏差値や学校の名前よりも、自分に合っているかどうかが大事」という気づきが、その生徒の人生を変えました。
四谷学院の生徒の声はこちらからご覧いただけます。
「仕方なく」でもOK!一緒に説明会に行ってみよう

効果的な誘い方の例
体験談から少しでも通信制高校に興味を持ってくれたら、次は説明会への参加を提案してみましょう。ただし、ここでもポイントがあります。それは、「自分では完璧に説明できないから、一緒に聞いてほしい」というスタンスで誘うことです。
例えば、こんな声かけはいかがでしょうか。
「とりあえず話だけ聞いてみない?私も全部は理解できてないから、一緒に質問してくれると嬉しい」
「体験談読んで、実際どうなのか気になったから、一度学校を見てみたいんだよね。一緒に行ってくれる?」
誘うときに「あなたのために」と言いたくなるところですが、プレッシャーを感じてしまい逆効果になる可能性もあります。「私(親)も知りたいから一緒に」というニュアンスで伝えることで、プレッシャーを減らすことができます。「親が困っているなら手伝ってあげようかな」という気持ちになり、一緒に参加してくれる可能性が格段に上がります。
ハードルを下げる声かけのポイント
説明会への参加を誘うときに大切なのはハードルを下げることです。「行ったら決めなければいけない」「質問しなければならない」と思うと、子どもは億劫に感じてしまいます。まずは、「見るだけ」「聞くだけ」でいいと伝えましょう。何も決める必要はありませんし、質問しなくても大丈夫。ただその場にいて、雰囲気を感じてもらうだけで十分です。
また、子どもの気持ちを否定しないことも大切です。「行きたくない」と言われても、「どうして行きたくないの?」と問い詰めるのではなく、「そうだよね、知らない場所に行くのは緊張するよね」と共感を示してあげてください。その上で、「でも一度見てみると、イメージが変わるかもしれないよ」と提案してみてはいかがでしょうか。
まとめ「通信制高校の説明会に子どもを誘うコツ」

保護者の方が通信制高校の良さを感じたとき、それを子どもに伝えたいと思うのは当然のことです。でも、完璧に説明できなくても大丈夫です。学校のシステムや細かいサポート内容は、プロである先生に任せましょう。保護者の方の役割はそこに行くきっかけを作ることです。
「仕方がないから行ってあげる」くらいの気持ちでも、全く問題ありません。最初は乗り気でなくても、実際に学校を訪れて心が動くこともあります。その瞬間を信じて、まずは一歩を踏み出すきっかけを作ってあげましょう。
あなたとお子さんにとって、納得のいく選択ができることを心から願っています。
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今回は、「通信制高校って何?」「興味はあるけどよくわからない」という方のためのオンライン・ガイダンスです。四谷学院高校のことをご紹介するとともに、初めて通信制高校について知る方のための入門的な内容となっています。
参加費は無料。通信制高校を検討されている生徒ご本人、保護者の方が対象です。 学校説明会 特設ページ

通信制高校を検討されている中高生とその保護者の方にお役に立てるよう、通信制高校や大学受験に関する情報を発信していきます。だれでも才能を持っています。でもその才能は優れた学習システムと優秀かつ熱心な先生との出会いなしに開花することはできません。「英語が苦手」「数学が苦手」という人は、教え上手な先生に出会ってこなかっただけ。正しいやり方で学びの楽しさを味わうことができれば、「英語が好き」「数学が好き」に変身します。
「だれでも才能を持っている」という理念のもと、あなたに「やればできる」「学ぶことは楽しい」という体験をさせる、これが私たちの使命です。







