通信制高校から大学進学を考えるうえで、ひとつ知っておいてほしいことがあります。それは、大学受験で必要な科目すべてを通信制高校で学べるとは限らないということです。特に、理系大学を目指す場合には、受験に必要な科目が授業にないと、独学での対応が必要になるケースが出てきます。
この記事では、理系の大学・学部への受験に向けた通信制高校の選択肢について、わかりやすく整理してお伝えします。

この記事でわかること

  • 通信制高校のカリキュラムと理系受験科目のズレについて
  • 独学・塾・サポート校それぞれのリアルな負担
  • 理系受験対応のコースを持つ通信制高校の特徴
  • 高校を選ぶときに確認しておきたいポイント

通信制高校の授業は「卒業のための授業」が基本

日本の高等学校では、学習指導要領によって「必履修科目」が定められており、卒業するにはこれらを履修したうえで、合計74単位以上を修得する必要があります。
全日制高校では、進学クラスに入れば数学Ⅲや物理・化学が授業に組み込まれているケースが多いのですが、通信制高校は少し仕組みが異なります。通信制高校のカリキュラムは「高校卒業資格の取得」を目的として設計されており、卒業に必要な勉強が優先されているため、たとえ大学進学を目指すコースであっても理系の大学・学部の入試に必要な科目が、授業として存在しないことがあります。
つまり、「通信制高校の授業科目」と「入試に必要な科目」は必ずしも同じではないということです。

卒業に必要な必履修科目の主な内容

必履修科目には、以下のような科目が含まれています。

  • 国語(現代の国語・言語文化)
  • 地理歴史(地理総合・歴史総合)
  • 公民(公共)
  • 数学(数学I)
  • 理科(科学と人間生活など、選択あり)
  • 保健体育(体育・保健)
  • 芸術(音楽・美術・工芸・書道から1科目)
  • 外国語(英語コミュニケーションIなど)
  • 家庭(家庭基礎など)
  • 情報(情報I)

体育や芸術など実技の伴う科目も必履修科目としてきちんと位置づけられています。通信制高校では、それらの実技を伴う科目は自宅だけでは十分に指導できないので、スクーリング(対面授業)やレポート・実技試験などを組み合わせて単位を取得するかたちが一般的です。

必履修科目と選択科目の違い

必履修科目は、「全ての高校生が最低限身につけるべき学習内容」です。そのほかに「選択科目」があり、それ以上の学習を希望する生徒が選択する科目として位置づけられています。例えば、数学であれば数学Iが必履修の対象で、数学Ⅱ・B・C、そして数学Ⅲは選択科目です。

【注意!】理系受験で必要になる科目が学校で扱われないケースがある

多くの場合、理系の大学・学部では以下の科目が入試必須科目となります。

  • 数学Ⅱ・B・C、数学Ⅲ
  • 物理(物理基礎・物理)
  • 化学(化学基礎・化学)

つまり、数学Ⅲや物理・化学は「大学進学、特に理系受験を目指す人に必要な科目」であるにもかかわらず、「高校を卒業するために全員が学ぶ科目」ではありません。そのため、たとえ大学進学目指すコースであったとしても、授業カリキュラムに組み込まれていないケースがあります。

では、受験科目はどこで学ぶの?

通信制高校のカリキュラムに受験に必要な科目がない場合、主に3つの対策方法が考えられます。それぞれの特徴と負担について整理します。

選択肢1|独学で対応する

参考書や映像授業を使って、自分で学ぶ方法です。費用を抑えられる点はメリットですが、数学Ⅲや物理・化学は、理解が積み上がっていかないと先に進みにくい科目です。わからない部分をそのままにしてしまうと、なかなか前に進めないこともあります。サポートなしで受験レベルまで到達するのは、相当な自己管理力と時間が必要になることが多いと言えます。

選択肢2|塾・予備校を利用する

塾や予備校で受験指導を受けるという方法です。ただし、通信制高校の学習と並行して通うことになるため、スケジュール管理が難しくなりがちです。また、全日制の高校生や浪人生と一緒の授業になるケースが多く、授業ペースについていけないという声も聞かれます。費用の面でも、授業料が二重にかかるということがデメリットです。

選択肢3|サポート校を活用する

通信制高校と連携しているサポート校を利用する方法もあります。学習面でのフォローが手厚いサポート校を選ぶことで大学受験対策も可能です。ただし、通信制高校の学費とサポート校の費用が両方かかるため、経済的な負担はやや大きくなります。
また、サポート校によって受験対策の内容に差があるため、理系の大学・学部に対応できるかどうかを事前に確認することが大切です。

高校の授業から受験対策まで一貫してできる環境もあります

塾やサポート校との併用が「当然」というわけではありません。学校を選ぶ段階で、受験対策まで一貫して対応している通信制高校を選ぶことでダブルスクールの負担を避けられる場合があります。

四谷学院高校「理系進学コース」

四谷学院高校では、大学進学を見据えた理系専門コースが用意されています。このコースでは、卒業に必要な学習と並行して、受験に必要な理系科目の対策を高校の授業の中で進めることができます。

理系コースで学べる主な内容・特徴

  • 数学Ⅲを含む、受験対応レベルの数学カリキュラム
  • 物理・化学など、理系受験に対応した理科科目
  • 予備校四谷学院を追加料金なしで活用

高校の授業の中で受験対策が完結するため、別途塾や予備校を探す手間がありません。慣れた環境の中で、高校の勉強も大学受験の勉強も両方取り組めます。

ダブルスクールをしなくていい、という安心感

塾や予備校を別途利用する場合、費用・移動時間・体力的な負担が積み重なります。そればかりでなく、「学校の勉強+塾の勉強」で精神的に疲弊してしまうケースも少なくありません。高校の授業の中で受験対策まで完結できる環境は、学習の効率だけでなく気持ちの余裕という点でも、大きなメリットと言えるでしょう。

通信制高校を選ぶときに確認しておきたいポイント

理系大学への進学を考えているなら、以下の点を事前に確認しておくことをおすすめします。

  • 進学コース・理系コースが設けられているか
  • 受験に必要な科目(数学Ⅲ・物理・化学など)が授業として開講されているか
  • 進路相談や学習アドバイスの体制が整っているか
  • サポート校との提携がある場合、その費用と内容は
学校のパンフレットやWebサイトだけでは把握しにくい情報もあります。説明会や個別相談を活用して、直接確認してみることが一番確実です。

まとめ:通信制高校から理系大学を狙う人へ|数学Ⅲ・物理・化学の授業はある?学校選びで確認すべきこと


通信制高校から大学を目指すことは、今は珍しいことではなくなってきました。しかし、学校によって受験対応の授業があるかどうかに差があるため、特に理系の大学・学部に進学を希望している場合には、高校のカリキュラムをしっかり確認することがとても大切です。


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