「今の高校の授業についていくのがつらい」「自分のペースで学習を進めたい」

そんな思いを抱えている高校生にとって、通信制高校への転校は選択肢の一つです。特に高1での転校は、まだ卒業までの時間に余裕があり、計画的に学習を進めることができるので安心です。とはいえ、「高1からの転校ってどう進めればいいの?」と不安に思う人もいるでしょう。

この記事では、高1から通信制高校に転校する場合の注意点や卒業までのスケジュール、具体的な学習計画の立て方などをわかりやすく解説します。

この記事でわかること

  • 高1からでも通信制高校に転校できること
  • 転入時期による学年・卒業スケジュールの違い
  • 卒業に必要な単位と在籍期間の確認ポイント
  • 高1からの転校で計画的に卒業を目指す方法

高1からの転校は十分可能

通信制高校は学年や年齢に応じて柔軟に転入を受け入れています。高1での転校は、学習面でも時間的余裕があるため、無理なく卒業までの計画を立てられるのが大きなメリットです。
通信制高校は自分のペースで学習できるので、部活や趣味と両立しながら無理なく卒業を目指せます。「今の環境ではつらい」と感じるなら、早めに転校を検討することで、安心して学び直しが可能です。

転校の時期に注意

ただし、学校によって転入可能な時期や条件は異なります。希望する学校の募集要項で「いつから入学できるか」を確認することが重要です。
高1の場合は、学期の区切りで転入を検討する方が多いようですが、学期途中の転入も受け入れている学校がありますので、早めの相談がおすすめです。

高1の途中と高2からの転入の違い

転入のタイミングによって、学年や卒業までのスケジュールに違いがあります。以下の表で整理してみましょう。

 高1の途中から転校高2の始めから転校
転入の手続き学校によって転入時期の制限がある場合ありほとんどの場合で転入可能。比較的スムーズ
卒業までの目安3終了までに卒業可能な場合がほとんど
単位の引継ぎ引き継げる単位がない場合が多い1で取得した単位を引き継げる

高1から通信制校に転校する場合にはそれほど焦る必要もないため、無理なく卒業までのスケジュールを組むことができます。

いずれの場合にも、学習の進み具合や取得単位によって卒業までの計画を学校と相談することが大切です。

卒業に必要な単位と在籍期間を確認しよう

通信制高校を卒業するには、主に次の条件を満たす必要があります。

卒業に必要な要件
  • 在籍期間が3年以上あること
  • 74単位以上の修得
  • 特別活動に30時間以上参加すること

通信制高校で卒業するには、単位を取得するだけでなく、一定の在籍期間も必要です。高1から転校する場合でも、この在籍期間を意識して学習計画を立てることが大切です。

単位の引継ぎについては、別の記事で詳しく解説していますので、あわせて確認することで、より具体的な卒業スケジュールを描けます。

高1から転校する場合の学習計画例

具体的な計画例を挙げると、次のようになります。

(1)転校先の候補を絞る

通信制高校は、それぞれ特徴があります。通信制高校だけど毎日通える学校、大学受験対策ができる学校、部活や課外活動などと両立しやすい学校など…それぞれの学校の特色をよく理解し、自分にぴったりな学校選びをしましょう。

ホームページやパンフレットを見たり、学校説明会・個別相談会、オープンスクールなどに参加しながら、候補となる学校を絞っていきます。
複数の通信制高校が集まる合同説明会というイベントもありますので、積極的に参加するとよいでしょう。

(2)在籍高校に転校の希望を出す

いま在籍している高校に、転校の意思を伝えましょう。担任の先生に直接伝えますが、伝えにくい場合には保護者からお話しても問題ありません。

高校の転校が、原則学校同士のやり取りになりますが、必要な書類を生徒が前の在籍校に発行依頼を出す必要があります。

  • 在籍証明書(在学証明書)
  • 成績証明書(単位修得証明書)
  • 転学照会書
これらの書類の発行には時間学科るがかかる場合がありますので、早めに依頼しましょう。

(3)具体的なスケジュールを決める

通信制高校は「単位制」です。入学する際には、履修単位数によって学費等が決まってきます。また、1年間で修得できる単位の上限も定められています。単位修得数や在籍期間などを踏まえて卒業スケジュールを調整していく必要があります。

この時、すでに修得している単位や修得見込みの単位がある場合には、「単位修得証明書」をもとにして転校先の通信制高校に相談します。
「多分大丈夫だろう」と書類なしで進めてしまうと、実は単位が足りなかったり、予定通りに卒業できかったりする事態も起こりえます。しっかり準備しましょう。

(4)転校に必要書類をそろえる

転校の手続きの際には、高校から発行してもらう書類のほか、自分自身で準備する必要がある書類がいくつかあります。

  • 入学願書
  • 住所等の証明書類(住民票記載事項証明書など)
  • 保護者の同意書

書類に不備があると、転校が認められない場合もありますので、余裕をもって準備しましょう。

(5)出願・転入試験

転校に必要な書類をそろえたら、転入先の高校に出願します。

転入試験について、通信制高校では学力試験は実施されず、書類審査や面接、作文などで選考を行うことが多くなっています。
面接試験では、転校の理由や志望理由を聞かれることが多いので、自分の言葉で説明できるようにしっかり準備しておくと安心です。

(6)入学手続き

転入許可が出たら、入学の手続きを行います。指定された期間内に入学金・学費などの必要な金額を納入します。校則やこれからのスケジュールなどをしっかり確認して、新しい高校生活をスタートさせましょう!

まとめ:高1からの転校で安心して学び直そう


高1からの通信制高校への転校は、時間に余裕がある分、計画的に卒業まで進められます。重要なポイントは以下の通りです。

  • 転入可能な時期を学校に確認する
  • 卒業に必要な単位数や在籍期間を確認する
  • 必要書類は早めに準備する
迷いや不安があっても、早めに情報を集めて一歩踏み出すことが大切です。通信制高校は、自分のペースで学び直すことができる柔軟な環境です。安心して卒業までの道のりを描き、着実に目標に向かって進んでいきましょう。

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