通信制高校の転校の相談に来たのに、書類がなくて話が前に進まない――実はよくあるつまずきです。入学時期や卒業時期に直結するため、まずは「必要書類」をそろえることが最短ルートです。
この記事では、急いでいる人が今すぐやるべきことを最短手順でまとめます。
目次
この記事でわかること
- ・ 転校前に必ずそろえるべき書類
- ・ 書類をスムーズに取り寄せるコツと注意点
- ・ 準備不足で起こりがちな遅延トラブルと回避策
「単位修得証明書」と「教育課程表」は最優先で取り寄せ
まず最優先して取り寄せる書類は「単位修得証明書」と「教育課程表」です。これらがないと、転校先の通信制高校に相談に行っても、入学可否や編入・転入時の学年・卒業見込みの具体的な提示をしてもらえません。手続きが「次回以降」に持ち越されてしまいがちです。
単位修得証明書(たんいしゅうとくしょうめいしょ)
いま在籍している高校で、いつ・どの科目を何単位とれているかということを示す書類です。転校先での単位認定や卒業見通しの算定に必須です。
教育課程表(カリキュラム表)
いま在籍している高校で行っている授業の科目・単位数・必履修/選択の区分などが一覧化された資料です。修得済み単位の扱いを精密に判断するために「単位修得証明書」とセットで使います。
準備が遅れるとどうなる?|よくある遅延パターン
- 出願・転入学手続きが後ろ倒しになり、希望時期の入学に間に合わない。
- 卒業時期の再計算が必要になり、希望の年度での卒業が難しくなる。
- 学習計画(科目登録・レポート開始・スクーリング日程)の確定が遅れ、勉強スタートが後手に回る。
今日やること|超短縮フローチャート
通信制高校への転校を検討している方は、以下の手順で進めていきましょう。
「まだ検討しているだけ」であっても、書類を取り寄せることは可能です。結局使わなかったとしても、現在の単位修得状況を知っておくのはプラスになるでしょう。
- 在籍高校の窓口(教務部・学年主任・担任など)に「単位修得証明書」の発行を依頼する
- 同時に「教育課程表(カリキュラム)」の提供を依頼する(紙・PDFどちらでも可)
- 書類の取得予定日を確認し、転校先の学校へ「提出予定日」を連絡する
- 転校先で相談予約(オンライン可なら即日)し、目標の卒業時期を共有する
単位修得証明書をスムーズに取り寄せるコツ
依頼のポイント
在籍中の場合には、担任の先生に直接依頼するのが一般的です。その際に、先生から「直接事務室に行って手続きしてください」と言われる場合もありますので、指示に従いましょう。
先生に直接声をかけにくい場合には、保護者から依頼してもらっても全く構いません。
「用途(転校手続き)」「必要書類名」「希望の受け取り方法(窓口/郵送/データ)」「必要部数」「希望期限」など
電話・メール・郵送で依頼する場合
高校に電話やメール、郵送と言った方法で依頼が可能な場合もあります。まずは学校に確認しましょう。
なお、郵送で依頼する場合には、返信用封筒・切手・手数料をあらかじめ準備する必要があります。不要な学校もありますので、電話やホームページなどで請求方法を確認しましょう。
やり取りの例
先生に依頼
「先生、転校手続きのため、以下の書類の発行をお願いできますか。」
「分かりました。必要なのは、単位修得証明書、1通でいいですか?」
「はい。あと教育課程表もお願いします」
「分かりました。1週間くらいかかるけど、大丈夫ですか?」
「はい。◯月◯日までに受け取れれば大丈夫です。」
「分かりました。では●月●日には準備できると思いますので、事務室にとりに来てください。」
事務局に依頼
「●年●組の●●(氏名)です。転校手続きのため、以下の書類の発行をお願いします。」
「分かりました。何が必要ですか?」
「単位修得証明書と教育課程表をお願いします」
「分かりました。」
「じゃあ、この申請書に記入してください」
(記入したら ※)
「お願いします。」
「はい、では1週間くらいかかるので◯月◯日に取りに来くことはできますか。」
「はい。大丈夫です。」
※申請書は持ち帰り家で記入してもかまいません。
「先生に頼みにくい」と感じる人へ
先生の対応が気になって言い出しにくいと感じる方もいるかと思います。「単位修得証明書の請求」は生徒・保護者の正当な手続きです。発行依頼は正式な事務手続きですから、個人の感情に左右されるものではありません。遠慮は不要です。もしも不安ならば、保護者が手続きをしてもまったく構いません。余計なストレスなく、必要な書類をしっかり入手しましょう。
「色々聞かれたらいやだな」「先生に面倒くさがられないか?」など、心配もあるかもしれませんが、転校することは決して責められるようなことではありません。発行理由の説明は「転校手続きのため」というように簡潔で十分です。まだ検討している段階で会っても、書類を請求することは全く問題ありませんので、安心してくださいね。
転校先の高校との相談前チェックリスト
転校先(候補)の通信制高校との相談をスムーズに進めるためには、以下のようなことをあらかじめ把握しておきましょう。入学後に必要な単位数や在籍期間、学習カリキュラムや学費などを算出してもらうことができます。
☑ 教育課程表:入手済み(PDF可)
☑希望する入学時期:◯年◯月
☑卒業目標:◯年3月
☑現在の状況:出席・提出物・留年見込みなど共有できるメモ
準備が整うと、相談はこう変わる
必要な書類がそろった状態で、相談すると、単位認定の見込みが明確になりやすいという大きなメリットがあります。「いつ入学できるか」「いつ卒業できるか」を数字で提示できるので、安心感もあります。科目登録・レポート開始・スクーリング日程まで一気通貫で決めることができるので、複数の高校を検討している場合には、比較検討もわかりやすくなります。
よくあるQ&A
Q. 書類がまだ手元にありませんが、転校先候補の高校に相談してもいいですか?
A.大丈夫です。相談はいつでもOKです。ただし具体的な判定・手続き確定には情報が必要なので、相談と同時に書類請求を進めるとよいでしょう。
Q. 書類に発行はどこに依頼すればいい?
A.担任の先生に話すのが一番スムーズです。そのほか、教務部・学年主任などでも可能です。学校の公式サイトに窓口案内がある場合は参照しましょう。わからなければ職員室宛てに連絡すれば取り次いでもらえます。
Q. 書類の発行には何日くらいかかる?
A.学校ごとに違いがありますが、即日~1週間程度で発行している高校が多いようです。ただし、学期末や学年末といった学校の繁忙期、夏期休暇や年末年始などには、発行までの時間がかかってしまうことがあります。できるだけ早く依頼しましょう。
まとめ|最短で進めるなら「まず請求」
転校は前向きな決断です。だからこそ、準備不足による遅れはもったいないですよね。今日できる最短手順は、単位修得証明書と教育課程表を今すぐ請求することです。これで、入学・卒業の見通しが一気にクリアになります。準備が整えば、安心して新しい学びをスタートできます。
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