四谷学院高校の田中です。
部活や勉強で毎日忙しい高校生活。そんな中で「読書なんて余裕がない」と感じている人も多いかもしれません。でも実は、そんな今こそ本を読むことに大きな意味があります。表現力や思考力を高めたいと思っているなら、読書は最強のトレーニング方法のひとつです。

今回は高校生に向けて「読書のススメ」をお話しします。

この記事でわかること

  • 読書が高校生にとってなぜ大切なのか
  • 初心者でも安心、本の選び方のヒント
  • 読書を習慣にするコツ

本はただの情報収集ではない

小説家のチェーホフは、読書についてこんな言葉を残しています。

書物の新しいページを1ページ、1ページ読むごとに、私はより豊かに、より強く、より高くなっていく。

本というのは、ただの情報ではありません。その道のプロが経験や知恵を込めて書いた「本物の知識のかたまり」です。読者である私たちは、本を通してその人の経験を“追体験”できます。それって、実はすごいことだと思いませんか?

例えば憧れの有名人からアドバイスをもらえたら、それは一生の宝物になるでしょう。でも、実際に会えるチャンスはなかなかありません。でも本なら、いつでも、何度でも、その人の考えに触れることができるのです。

読書が高校生にもたらす3つの力

一般的には読書によってこのような力が培われると言われています。

  • 思考力が高まる
  • 心の引き出しが増える
  • 表現力が身につく

それぞれ詳しく見ていきましょう。

思考力が深まる

本を読むと不思議に感じたり、もっと詳しく知りたくなったりします。そうした「なぜ?」「どうして?」を繰り返しながら読むことで、物事を多面的に考える力がつきます。

心の引き出しが増える

日常生活はそれほど幅広いものではないかもしれません。どうしても似たような感じ、同じような考えが多くなるでしょう。読書により、さまざまな価値観や生き方に触れることで、自分の世界が広がります。

表現力が身につく

本は、おもに「言葉」で構成されています。良い言葉をたくさん知ることで、自分の考えや気持ちをうまく伝えられるようになります。

そのほかの効用

もちろん、この3つ以外にももっとたくさんの効用があります。
たとえば、つらい時に本を読んでなぐさめられたり、元気をもらったりすることもありました。また、外国の話を読んで旅をした気持ちになったり、まったく別の人生を楽しむことすらできます。時間を忘れて読書に没頭するのは何にも代えがたい素晴らしい時間の過ごし方です。

本の選び方に迷ったら?おすすめの方法


どんな本から読んだらいいか分からない…。そんなときの本の選び方のヒントを紹介します。

1. 好きな分野を決めて、集中して読んでみる

たとえば「心理学」「宇宙」「歴史」「スポーツ」など、興味があるテーマを選びましょう。5冊、10冊と読んでいくと、共通点や本質が見えてきますよ。さらに深掘りすると、より専門的な書籍に進んだり、映画や舞台、あるいは創作などに発展していくかもしれません。

2. 簡単な本から始める

いきなり分厚い本ではなく、入門書やマンガでもOK!読みやすい本でハードルを下げましょう。読書は修行ではありません。まずは1冊読み切ってみては?

3. 自分の直感を信じるジャケ買い・タイトル買い

作家の中谷彰宏さんは「本屋で目が合った本を買うのがいい」と言っています。直感で「これ!」と思ったら手に取ってみるのもよいと思います。なんとなく惹かれる本があれば、それも運命的な出会いかもしれません。装丁デザインから内容が伝わってくることも多いので、直感も大切にしましょう。

4. 出版社のフェアを活用する

各出版社では、夏におすすめの本や歴史書フェアなどのキャンペーンを行っています。そうしたイベントでおすすめされているということは多くの人に評価されている証拠です。タイトルや作家名だけでなく、あらすじも紹介されているので、本選びのヒントにしましょう。

5. 読んだ本に出てきた別の本を読む

読んでいる本の中で紹介されている本、引用されている本も要チェック。著者が影響を受けた本を読むことで、理解が深まります。本文の最後の方に「参考文献」のリストが載っていることもあるので、チェックしてみるとよいでしょう。

6. 普段は見ない本の棚を見る

少し読書に慣れてきたら、書店や図書館で“いつもと違う棚”を見てみると、関心の幅を広げることができますよ。ついいつも同じような本ばかり読んでしまう‥という方にもおすすめの方法です。

まとめ|読書は未来の自分を育てる


「読書」というと静かで内向的な地味な活動のように感じるかもしれません。しかし、実はとてもパワフルな行動です。本を読むことによって、あなたの中に新しい考え方が生まれたり、これまで気づかなかった視点が育まれたりします。心が常に成長続けているわけです。

最初は「なんとなく読んでみた」でも構いません。1冊の本との出会いが、未来の選択に大きく影響することもあります。青春の今だからこそ、本を読んで、自分の可能性を広げてみませんか?

四谷学院高校の読書への取り組み


四谷学院では、読書の力が未来をつくると考えています。だからこそ、通信制高校である四谷学院高等学校では、読書の習慣を大切にし、豊かな言葉と考える力を育む「読書の55段階」という取り組みを行っています。原田メソッドによる「夢をかなえるノート」には、読書に関する項目があり、本を読む習慣を少しずつ身につけていけるようになっています。

四谷学院高校の「読書」の活動について詳しく紹介しています。どんな本を読み、どのように学びにつなげているのか、ぜひご覧ください。

「読書の55段階」のページ