
通信制高校を選ぶとき、「週1日コース」「週3日コース」など、自分で通学頻度を選べる学校に魅力を感じるかもしれません。自分のペースに合わせて無理なく通えそうで、とても良い仕組みに思えます。でも実は、この「週○日コース制」には意外な落とし穴があることをご存じでしょうか。
この記事では、一見便利に見える週○日コース制の実態と、本当に自分らしく学べる環境について一緒に考えていきます。
目次
この記事でわかること
- 週○日コース制の仕組みが魅力的に見える理由
- 実際に通い始めてからわかる4つの落とし穴
- 本当に自分に合った通信制高校の選び方のヒント
週○日コースとは?一見すると理想的な仕組み

通信制高校を調べていると、「週1日コース」「週3日コース」「週5日コース」といった選択肢を提示している学校をよく見かけます。自分の体調や予定に合わせて通学頻度を選べるというのは、中学校で不登校を経験した方や、体調に波がある方にとって、とても安心できる制度に思えるのではないでしょうか。
「無理なく自分のペースで通える」「体調が良くなったら日数を増やせる」という柔軟性は、確かに魅力的です。でも、実際に通い始めた生徒さんたちからは、思いがけない困難の声も聞かれます。
ここからは、その具体的な課題について見ていきましょう。
落とし穴①:復帰のハードルが想像以上に高い

週1日コースを選んだ場合、予定していた登校日に体調が優れず休んでしまうと、その週の通学日数は「ゼロ」になってしまいます。すると次の週、学校に行こうと思ったとき、心の中にこんな気持ちが生まれることがあります。
「先週休んでしまったけど、今週行って大丈夫かな」「先生はなんて思うかな」「久しぶりすぎて気まずいかも」
こうした気持ちは、不登校を経験したことがある方ならきっと共感できるのではないでしょうか。
そして、もしも2週続けて休んでしまったら、「先生に申し訳ない」という気持ちまで湧いてきてしまい、いっそう学校に行きづらくなってしまうこともあります。
体調の問題だけではなく、むしろメンタル面で「復帰のハードルが想像以上に高い」のです。週に1回しか設定がないからこそ、その1回を逃したときの心理的な負担が大きくなってしまうという側面があります。
「行けない日がある」は想定内であるべき
体調に波がある生徒さんにとって、固定された登校日に必ず行けるとは限りません。むしろ行けない日がある、ということは想定内であるべきです。でも週○日制では、その「行けなかった」という事実が強く意識されやすく、自己肯定感を下げてしまう原因にもなりかねません。
落とし穴②:コース変更の手続きが予想以上に面倒

週○日コース制の魅力として、「体調が良くなったら日数を増やせる」という柔軟性が挙げられます。最初は週1日コースで始めて、慣れてきたら週3日コースに変更する。これは理想的な流れに思えますよね。
実際には、コースを変更するたびに手続きが必要です。しかも学費もその都度計算し直しになることが多く、事務手続きの負担は決して小さくありません。ネットで簡単にできますよ、と言われたとしても、その都度差額の支払いがいくらになるか、何日から切り替えできるか等、手続きは思うほど簡易にはできていません。
「未来の自分」を予測するのは難しい
さらに難しいのは、コース変更の判断は「今の自分」ではなく「来週以降の自分」を予測して行わなければならないという点です。
たとえば「来月は体調が安定しそうだから週3日にしよう」と決めても、実際にはそう思い通りにいかないこともあります。すると再び週1日に戻す手続きが必要になり、また学費の調整も発生します。
こうした変更を何度も繰り返すうちに、だんだん手続き自体が面倒になってきて、「もういいや」と諦めてしまうことも珍しくありません。多めの日数のまま固定して変更しないのは楽ですが、どうしても「休むと学費が無駄になる」という意識になってしまいます。保護者の方も、ついつい「今日はいかないの?」と声掛けの圧が強めになってしまうかもしれません。
柔軟性があるはずの制度が、かえって経済的にも精神的にも負担になってしまうのは皮肉なことですね。
落とし穴③:高まったモチベーションを維持しにくい

通信制高校で学び始めて、勉強が楽しくなってくることがあります。新しいことを知る喜び、理解が深まる充実感。そうすると自然に「もっと学びたい」「もっと詳しく知りたい」という気持ちが湧いてきます。これは学びにおいて、とても素晴らしい瞬間です。
でも週1日コースの場合、次の授業は翌週まで待たなければなりません。疑問が湧いたその瞬間に質問できれば良いのですが、まだ先生に質問する勇気が出ない段階だと、その疑問を抱えたまま1週間過ごすことになります。
冷めてしまう学習意欲
人の気持ちは移り変わりやすいものです。今週「もっと勉強したい!」と思っていても、1週間経つとその熱が冷めてしまうことは珍しくありません。むしろ1週間もキープする方が稀ではないでしょうか。せっかく高まったモチベーションを、制度の都合で活かせないのは非常にもったいないことです。
さらに、「今はやる気あるけど、来週にはやる気がしぼんでしまうかも…」というのも心配もうっすら浮かんできます。こうしたことから、気持ちが高まった時にすぐにコース変更しよう!とはならないのが現実です。
落とし穴④:振替制度が逆にプレッシャーになることも

体調不良で休んでしまった日の授業を、別の日に振り替えられる制度を設けている学校もあります。一見とてもありがたい制度です。休んでも安心、という安心感を与えてくれます。
しかし真面目な生徒さんほど振替制度が逆にプレッシャーになってしまうことがあるのです。
「消化しなきゃ」というノルマ感
振替授業が溜まっていくと、「休んだ分を消化しなきゃ」「授業に行かなきゃ」という義務感が生まれてきます。本来は学びたい気持ちで通うはずの学校が、「こなさなければならないノルマ」のように感じられてしまいます。
体調不良が長引いた場合、振替授業がどんどん溜まっていき、「追いつかなきゃ」という焦りまで加わります。これでは心が休まりません。
当日の体調不良には対応できない
また、多くの学校では当日には振替できないというルールがあります。しかし、体調の変化は予測しにくいものです。前日まで「明日は大丈夫だ」と思っていても、当日の朝になって「今日はちょっと無理かも」ということはよくあることでしょう。そんなとき振替ができないと、「せっかくの授業が無駄になってしまった」という罪悪感まで抱えることになってしまいます。
本当に必要なのは「通いたいときに通える自由」

ここまで週○日コース制の4つの落とし穴を見てきました。では、本当に生徒さんにとって良い環境、勉強しやすいシステムとはどのようなものでしょうか。
大切なのは固定されたスケジュールではなく、本当の意味での「柔軟性」です。それは「学びたいと思ったときに、いつでも学べる」環境です。
四谷学院高校の取り組み

例えば四谷学院高校では、週○日コース制ではなく、「授業を受けたいと思ったときに受けられる」というカリキュラムを採用しています。「今日は行けなかったけど、明日行ってみようかな」という選択ができる環境を整えていますから、プレッシャーとは無縁です。
手続きの面倒さもありません。コースを変更するのではなく、その時々の自分の状態に応じて、自然に通学頻度が決まっていくからです。
そして何より、「こなさなければならない授業」ではなく、「受けたい授業」として学びに向き合える点が大きな違いでしょう。学びたい気持ちを大切にする環境だからこそ、モチベーションも維持しやすくなります。
まとめ

週○日コース制は、自分で通学頻度を選べるという点で魅力的に見えますが、実際には4つの大きな落とし穴があることをお伝えしました。
まとめると、①復帰のハードルが高くなりやすい、②コース変更の手続きが煩雑、③高まったモチベーションを維持しにくい、そして④振替制度が逆にプレッシャーになってしまう、これらの4つは特に、体調やメンタルに波がある生徒さんにとって大きな負担になりやすい課題です。
本当に大切なのは、「決められた日数通う」ことではなく、「学びたいときに学べる」環境が整っているかどうかです。通信制高校を選ぶときは、表面的な制度の柔軟性だけでなく、実際の運用や生徒さんの心理的な負担まで考えて選んでほしいと思います。
学校説明会では、「1週間当たりの登校日数を選ぶシステムですか?週○日コース制度ですか?」だけでなく、「体調が不安定なときはどうしたら良いですか?」「急に行けなくなったときの対応は?」といった具体的な質問をしてみるのも良いかもしれません。
自分に合った学び方は必ずあります。焦らず、じっくりと自分らしい環境を探してみてくださいね。
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