2025年4月に開校した通信制高校、四谷高等学校(茨城県筑西市折本895)は「だれでも楽しみながら読書が好きになる 読書の55段階」のカリキュラム紹介ページを公開しました。
▼四谷学院高等学校 読書の55段階
https://ygh.ed.jp/reading/
目次
本を読まない高校生。不読率は約5割
近年、スマートフォンやSNSの普及により、高校生の読書離れが社会的課題として浮上しています。文化庁が公表した2023年度「国語に関する世論調査」では、「1か月に1冊も本を読まない」人が6割を超えていることが明らかになっており、思考力や読解力の低下が懸念されています(文化庁「国語に関する世論調査」2023年度報告書)。
また全国学校図書館協議会の2024年5月時点での調査では、高校生の48.3%が1か月に1冊も本を読んでいないと報告されており、高校生のいわゆる不読率(全く本を読まない)は約5割となっています。
スマホ・電子書籍の利用は増加
一方で、スマホでの電子書籍利用が増加し、紙の本からいくつかの読書スタイルへの変化が起きていることも明らかになっています。2024年のカイドキによる調査では、電子書籍の現在利用率は全年代で約38%、特に20代では利用経験が72%と高水準となっています。子ども・学生を対象とした調査では、スマホ・タブレットでの読書利用率は2022年と比較して約3倍になったという報告もあります。
こうした背景を踏まえ、四谷学院高等学校(通信制課程)では、柔軟な学びの枠組みを活かしながら生徒が「無理なく」「続けられる」「学びにつながる」読書環境を整備しています。その中心となる取り組みが、独自の読書教育プログラム「読書の55段階」です。
四谷学院「読書の55段階」で習慣化と成長をサポート
「読書の55段階」は、生徒が自分のペースで読書を進め、記録していく成長プログラムです。ジャンルの制限がないため、漫画や図鑑など身近な本から始められ、自然と幅広いジャンルへと読書体験を広げることが可能です。単なる読書量ではなく「気づき」「考察」「表現力」の育成を重視したプログラム設計になっています。
読書を“考える学び”に変える連携仕組み その①「夢をかなえるノート」
読んだ本の日付、書名、心に響いたフレーズや感想を「夢をかなえるノート」に記録することで、“読む→考える→書く”という学びのプロセスを意識して実践できます。
※「夢をかなえるノート」とは、四谷学院高等学校が導入している自己実現ツール「原田メソッド」の一貫です。
読書を“考える学び”に変える連携仕組み その②「55段階段位表」
ハンコが増えるのは世界が広がった証拠。目の前に読み終わった本を積み上げるのと同じように、達成感を感じやすく、モチベーションの維持につながっています。
読書を“考える学び”に変える連携仕組み 「その③ 電子図書館LibrariE(ライブラリエ)」
スマートフォンやタブレットを通じて、いつでもどこでも本を借りられる電子図書館と連携。通学時間やスキマ時間を活かして読書に取り組むことが可能です。
読書から始まる、生涯の学び
四谷学院高等学校は、「読むことは学びの原点」という教育観のもと、通信制の自由度を活かして、多様な読書体験を提供します。人生の進路や価値観が大きく形成される高校時代に「本を読む習慣」と「考えを深める力」を身につけることで、卒業後も自律的に学び続けられる力を育てることを目指しています。
今後も、本校では「体験から学ぶ」教育を重視し、生徒一人ひとりが未来を切り拓く力を育める取り組みを推進してまいります。