通信制高校は、近年注目されている選択肢の一つですが、それでも依然として多くの保護者にとっては、未知の世界です。それゆえに、子どもから「通信制高校に進学したい」と言われた時、反応は様々かもしれません。

進学や就職に影響が出るのでは?
通信制の高校って本当に大丈夫?
ちゃんと卒業できるの?

こうした不安は、どんな保護者でも持つものです。しかし、最も大切なのは、この不安や心配が子どもを支えるための正当な感情であることを理解すること。
今回は、その不安を共有し、共に解決策を見つけて、親子の信頼関係を一層深めていく方法についてお話しします。

★この記事でわかること
✅ 保護者が通信制高校に対して持つ一般的な不安
✅ 不安を解消するために、知っておきたい通信制高校の実態
✅ 進学をサポートするためにできる具体的なアクション

保護者が抱く「通信制高校への不安」とは?

進学や就職への影響に関する不安

進学を考えたとき、高校生活や卒業後の進学や就職など、親の心配は尽きません。一般的に「通信制=不利」と捉えられがちなため、全日制高校以上にその不安が強くなることもあります。
「通信制高校を卒業しても、大学に進学できるのだろうか?」「就職先は見つかるのか?」
このような疑問は、どんな進学先を選ぶ場合でも心配になるものですが、通信制高校でも充実した進学サポートを行っている学校は多くあります。

経済的な負担

学費や生活費の面で、通信制高校への進学が経済的に負担になるのではないかという懸念もよくあります。特に私立の通信制高校では、学費や教材費が高額な場合もあり、不安材料となりえます。学費が高い分、進学サポートが手厚かったり、奨学金制度があったりするケースも多いため、事前に調べ、必要な支援がどのように受けられるかを把握することが大切です。

なお、通信制高校も「高校無償化」の対象となります。ただし、通信制高校の「サポート校」の利用費用は、就学支援金の対象ではありません。詳しくはこちらの記事でも解説しています。

社会性や人間関係の不安

通信制高校は、通学日数が少なく、自分のペースで学べる環境が魅力的ですが、社会性を育む機会が少ないのではないかと心配することもあります。しかし、実際には、通信制高校でもスクーリング(通学しての授業)や課外活動、部活動など、他の生徒と交流する機会はたくさんあります。

また、自然と学校以外での活動が増える分、学校以外の交友関係を広げることができ、自分の趣味や活動など気の合う仲間ができるため、学校に通っていた時よりも友達が増えたり人間関係の負担が減ったりする生徒さんも少なくありません。

不安を解消するためにできること

通信制高校の実態を理解する

まずは、通信制高校についての情報集め、正しく理解することが大切です。ただし、SNSや掲示板などの匿名性の高いものは情報としては十分ではありませんので、注意が必要です。

通信制高校でも、進学や就職へのサポートが充実している学校が増えており、進学の実績も上がっています。進学支援や就職支援のプログラムがしっかりと整っている学校もあるため、進学や就職に対する不安は少なくなります。

公開されている教育カリキュラムや進学実績を調べてみる、あるいは直接、通信制高校の先生とお話ししたり、実際の校舎を見学したりすることで、不安が軽くなるでしょう。

子どもと一緒に納得のいく選択をする

大切なことは、お子さんと保護者の意思疎通ができていることです。通信制高校に進学したい理由をしっかり聞き、その意見を尊重することも重要です。通信制高校への進学には反対する場合でも、一緒に選択肢を考え、共に解決策を見つける姿勢が、最良の進学サポートに繋がります。

なお、通信制高校は自宅学習がメインですが、学校見学やオープンキャンパスも実施しています。学校のパンフレットを見ただけではカリキュラムやサポート体制がわかりにくいこともありますので、子どもと一緒にそうしたイベント参加したり、個別相談会で気になるところを質問したりすることが大切です。保護者のみの参加でもOKというイベントも多いので、先に保護者が見学して後日子どもさんと一緒にもう一度参加する、というのもよいでしょう。

第三者の意見を聞く

子どものこととなると一生懸命になってしまうのが親というもの。子どものことを考えているつもりでも、愛情ゆえに見えなくなっていることもあるかもしれません。そこで、親以外の立場の大人、例えばカウンセラーや学校の先生からのアドバイスをもらうのも有効です。周りに通信制高校に進学した生徒さんのご家族やごきょうだいなどがいらっしゃれば、直接話を聞いてみるのもよいでしょう。

まとめ:子どもの進学をサポートするために

通信制高校に進学したいという気持ちをきいたとき際、保護者の不安や疑問は当然のことです。自分自身が経験したことのない道を子どもが選ぼうとしているのですから、心配しないわけはありません。しかし、お子さんも不安を感じているはずです。その不安に寄り添い、どんなサポートができるのかを一緒に考えていくことが大切です。

まずは、正しい情報をしっかりと集め、学校の実態やサポート体制を理解し、子どもの意見を尊重しながら、共に進学先を決めていきましょう。そうすることで、親子の信頼関係もより強固になってくるはずです。最終的には、子どもの選択肢を広げ、成長をサポートするための一歩を踏み出すための手助けをすることが、最も大切な親の役割となります。

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四谷学院ブログ編集部

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